やっぱり映画っていいなあと思うのは、ひとつのストーリーが作りだす時間、その時間が生みだす可能性だね。監督としても、俳優としても、あるいは観客としても、映画っていうのは人を日常の時間から切り離してくれる。時間の外に連れ出してくれるでしょ。どんなジャンルのものでも、一時間、二時間、三時間、あるいは短篇なら数分でも、人の人生の一部を、シーンの変化で見せていくわけ。その中で普遍的な時間と映画の中の人工的な時間との間にシンクロがあるってことが、夢というものを創造する映画の可能性を物語ってると思うんだ。
「北野武による「たけし」」北野武